Kanehisa Laboratories

Fukuoka - Kyoto - Tokyo

沿革

金久研究室は京都大学化学研究所に新設された生理機能設計研究部門として1985年10月に発足しました。その後、1992年4月の大部門化により生体分子情報設計研究部門、2001年4月のバイオインフォマティクスセンター新設により生命知識システム研究部門、2011年4月の同センター改組により化学生命科学研究部門と、研究部門名は変化してきましたが、一貫してバイオインフォマティクスの研究と教育を行ってきました。この間、東京大学では旧文部省ヒト・ゲノムプログラムで新設されたヒトゲノム解析センターのゲノムデータベース分野として、1991年7月に金久研究室が発足しました。1995年7月から2002年6月までの期間を除き、金久研究室は東京大学でも研究活動を行ってきました。2012年3月に金久が京都大学と東京大学を退職した後は、金久ラボラトリーズとして KEGG プロジェクトに特化した活動を京都、東京、福岡で行っています。

金久研究室は我が国のヒトゲノムプロジェクトの推進、京都大学化学研究所スーパーコンピュータシステムの導入、それを用いたゲノムネットサービスの開発・提供による情報基盤整備、さらには様々な研究プロジェクトを通してバイオインフォマティクスの学問分野の開拓と人材育成に貢献してきました (アーカイブ参照)。KEGG は1995年初め、まだヒトゲノムの本格的なシークエンシングが始まる以前に、ゲノムと生命システムをつなぐリソースを世界に先駆けて開発することを目的として、金久研究室で誕生したデータベースプロジェクトです。生命システムを分子間相互作用・反応ネットワークとしてコンピュータ化し、これを用いた計算処理 (マッピング) により、ゲノムをはじめとした大量データの生物的意味解釈を可能にしました。KEGG はゲノムと社会をつなぐリソースとしても発展を続けています。

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