教育への取り組み
バイオインフォマティクス教育
〜高度専門教育と副専攻教育〜
バイオインフォマティクス分野で期待される研究人材には大きく2つのタイプがある。1つは新しい情報技術の開発や高度な情報解析を行うことのできる人材を養成する専門家教育、もう1つは実験系の生命科学研究者に情報科学のセンスを与える非専門家教育である。短期的には、あるいは即戦力としては、後者のタイプのトレーニングに社会的ニーズが高いように思われるが、外国製のツールやデータベースをうまく使いこなす人材がいくら育ったとしても、常に外国の後追いの状況から逃れることはできない。長期的な、あるいは国際競争力の観点からは、前者のタイプの教育が不可欠であり、後者においても生命システムの概念に対する理解を深める必要がある。これは本拠点の基本的な考え方、すなわちバイオインフォマティクスとは、単に生命科学の大量データと情報科学の実用的ツールとの融合ではなく、生命を複雑な情報システムとして理解する学問分野の融合であるとの考え方に沿うものである。 |